2017 - 02 - 23 空の色をした作業着 頭の中 「俺の背中を見ておけ」って大声を出すけど その背中は一体どこにあるの? 7時過ぎには家を出て 帰ってくるのは夜中過ぎ 週に1度の休日に 足を向けるのは競輪場だ ほら あなたの背中はどこにもない すすけた青い作業着 黒いオイルにまみれたその服は もう何色でもなかった 「空の色と一緒だろ」 あなたはそう言っておどけたけど 私が知っている空は こんなに色褪せてはいない あなたは不器用な人だ 思いと言葉が お互いそっぽを向いている 本当はどちらも近くにいるのに 見ないフリをして 顔をしかめている どうでも良いことばかりに声を使い 大事な時には目も合わさない きっとあなたは知らないと思うけど 私たちはエスパーじゃない 「うん」や「あぁ」では 何にも伝わらないんだ 私が見るあなたの背中は いつも疲れて汚れていた その作業着が空ならば 浮かぶ
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