端的に言うと傑作。オーパーツとすら言える気がする。今の時代にこのゲームが発売されたのは、大げさに言えば奇跡だ。 以下、あまりネタバレを含めない程度に書く。 メタルマックスの味というものは、私にとっては「殺伐」という二文字で大きく表現出来る。ストーリーや展開の殺伐さ、ゲームバランスの殺伐さ、テキスト一行一行の殺伐さ、戦車いじりの殺伐さ、それらすべてがメタルマックスの面白さだ、と私は思う。 例えばメタルマックスでは、人の死が非常に軽い。ストーリー上割と目立つ位置にいるキャラが、そこまでもってまわった展開になることもなく、ごくあっさりと、さくさくと死ぬ。死ぬとそこには死体が残る。当たり前のことなのだが、「死」というものをここまで隠蔽しない描写というものは、近年なかなか稀だ。 当たり前だが、世界観も殺伐としている。出てくる街はどこもかしこも廃墟一歩手前、ダンジョンにはこれでもかこれでもかという程に