W杯の痛みを知る男・柳沢の復権願う 【金子達仁】2009年06月08日 まずは、南アフリカ行きのチケットを獲得した選手、スタッフ、関係者を祝福したい。予選期間中は、戦った者にしかわからない重圧や苦労があったことだろう。すべてを忘れて喜びに浸ってもらいたい。 98年の初出場以来、日本代表はこれで4大会連続4度目のW杯本大会出場となる。フランスでは、出ることだけが目標だった。日本では、決勝トーナメント進出という至上命題が課されていた。3年前のドイツ大会では、前回大会以上という目標を掲げつつも、選手の間にはかなりの個人差があった。 今回は、どうか。 就任当初に岡田監督が掲げた「ベスト4」という目標を達成するのは、容易なことではない。残念ながら、ファンも含めて、日本人のメンタリティーはそこまで達しているとは言い難いものがあるからだ。勝とうと思わなければ勝てない。勝てればいいな、ではまず勝てない。