東大合格、女子校トップへ 立役者は「大河」の歴史家豊島岡女子学園 理事長 二木謙一氏2016 / 12 / 3 全国トップ級の女子進学校に躍進した東京・池袋にある豊島岡女子学園。四半世紀前までは東京大学の合格者はほぼゼロだったが、2016年は41人と「女子御三家」筆頭の桜蔭学園の59人に次いで女子校2位になった。実は躍進の立役者はNHKの「大河ドラマ」の時代考証でも知られる歴史家の二木謙一理事長(国学院大学名誉教授)。戦国史の大家はいかにして都会の女子校をトップ校に変身させたのか。 毎朝、5分間のお裁縫 JR池袋駅から徒歩10分、都会のど真ん中にある豊島岡の高層校舎。午前8時15分になると、校内に一瞬の緊張が走る。1800人あまりの中高女子生徒が真剣なまなざしで、一斉に赤い糸で白い布を縫い始めるのだ。 これは「運針」という、60年以上も続く同校独自の取り組み。毎朝、授業がスタートする前のわ