[前回]:AI時代の精神医療を想像する──1.診断と治療について - シロクマの屑籠 前回から引き続いて、AI時代の精神医療にかんしてブロガーとして未来予測をしてみる。今回は主に、患者さんの社会復帰や社会参加、その宛先についてである。 今日、精神医療の最前線ではさまざまなかたちで患者さんの社会復帰が進められている。個人的には、社会復帰という語彙は働いていなければ社会参加していないかのような印象、精神科病院が not 社会のような印象を与えかねないので苦手だが、自立支援医療制度をはじめ、精神医療のさまざまな制度には経済的自立、それに関連した就労、それか経済的社会的判断能力の(再)獲得といったニュアンスがついてまわるので、そういったものを念頭に置きながら社会復帰や社会参加という語彙をここでは用いる。 たとえばうつ病や統合失調症などに罹患した患者さんは、回復や寛解の度合いに応じて職場復帰したり、