「百鬼夜行」の絵巻の研究で愛知県立大から博士の学位を授与される名倉ミサ子さん(左)=30日午前、愛知県長久手市の同大 愛嬌のある妖怪たちが大勢で行進する「百鬼夜行」の様子を描いた、室町時代や江戸時代の絵巻の研究で、愛知県立大は30日、元学生の名倉ミサ子さん(73)=同県幸田町=に博士(日本文化)の学位を授与した。 百鬼夜行絵巻は、室町時代の絵師土佐光信作とされる重要文化財のものをはじめ、さまざまな時代に制作されてきた。一見おどろおどろしいが、よく見るとユーモアあふれる妖怪が躍動感あるタッチで描かれており、その奇抜さからファンも多い。 名倉さんは、光信作の絵巻や、江戸時代の絵巻について、さまざまな文献を基に制作意図などを考察し、論文にまとめた。