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ブックマーク / kentapb.blog27.fc2.com (5)

  • 膵臓のβ細胞を増殖させるホルモン”Betatrophin”薬作り職人のブログ

    "Betatrophin: A Hormone that Controls Pancreatic β Cell Proliferation"という題名の論文が、科学誌Cellに発表されました。 Cell - Betatrophin: A Hormone that Controls Pancreatic β Cell Proliferation この論文では、膵臓のβ細胞を増殖させるホルモン”Betatrophin”の発見を報告しています。膵臓のβ細胞は、血糖値(血液中のグルコース濃度)を下げる作用を持つホルモン「インスリン」を分泌する細胞です。糖尿病では、インスリンの働きが低下することで血糖値が長期間上昇します。血液中の高濃度のグルコースは、血管・腎臓・網膜・神経などにダメージを与え、血行障害による下肢切断、腎不全、網膜症・神経障害などの様々な合併症を起こします。糖尿病の病態には、膵臓のβ

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    terazzo 2013/04/26
  • なんでこの業績はノーベル化学賞なんだろう。薬作り職人のブログ

    今年のノーベル賞週間も終わりました。日では山中教授のノーベル賞受賞に盛り上がりましたが、ネットでは別の意味での盛り上がりがあったようです。 ノーベル化学賞の受賞者に、「生化学者」である米デューク大学のロバート・レフコウィッツ教授と、米スタンフォード大のブライアン・コビルカ教授の二人が選ばれました(参考:細胞の外から中にどうやって情報が伝わるかー2012年度ノーベル化学賞)。この受賞に関して、化学系のブロガーの方から「これって化学賞なの?」というコメントが出たのです。 Chemstationさん ノーベル化学賞は化学者の手に - 化学者のつぶやき 受賞対象となった論文は生命科学における大変重要な発見について述べられており、膜タンパク質という難敵の構造と作用機構を明らかとした人類の偉業であることに疑いの余地はありません。詳しくはこちら。でもなんかポアンカレ予想が、ペレルマンによってトポロジー

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    terazzo 2012/10/19
  • 「考察」が「結果」に化けるとき薬作り職人のブログ

    新聞の科学記事で「〇〇の発見により、××の治療法につながる可能性がある」とういう表現をよく見かけます。ところが、この表現がいつのまにか「〇〇で××が治療可能」になり、時には「〇〇は××で治療できる」と化けてしまうことがあります。おそらく、伝達の回数が増えていったり、間に専門知識を持たない人が入ったような場合、伝言ゲームのような感じで内容が変化していくのだと思います。聞く人にとって、都合のよいところ、心地良い所(ネガティブな場合だと、不安なところ)が残っていくということなのでしょう。 科学の世界の論文を書くときには「結果」と「考察」を明確に分けるという鉄則があります。「可能性がある」という言葉は、この2つの中では「考察」に含まれる言葉です。上の例だと、「考察」がいつのまにやら「結果」に化けているということになります。 「結果」では、実験の結果得られた事実のみを書きます。そのため、基的に断定

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    terazzo 2012/02/16
  • 「良薬は口に苦し」さて、どんな生薬が苦い?薬作り職人のブログ

    「薬といえば苦いもの」とおもわれている方は多いかも知れません。このイメージの元ともいえる「良薬は口に苦し」ということわざは、孔子の言葉といわれています。昔の薬は、植物の葉や茎などを煎じて飲むことがほとんどだったので、苦味を感じるというのは至って普通だったのでしょう。 それでは、こういう薬の中で、特に苦いものっていうのは、どういうものがあるのか?気になったので調べてみました。 調査対象は、第十六改正日薬局方に掲載されている生薬。日薬局方とは、日国内で使用される医薬品の規格基準書で、日で頻用されている医薬品が中心に収載されています(厚生労働省のホームページからダウンロード可能です)。日薬局方には、薬用植物や動物などから得られる「生薬」についての項目があります。そのなかには、個々の生薬について「生薬の性状」という項目があり、その項に形やにおい、味などが記載されています。ここで扱われてい

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    terazzo 2012/01/08
  • なぜワクチン製造に時間がかかるのか。薬作り職人のブログ

    豚インフルエンザの人への感染が大きなニュースとなっています。新聞によると、今回の豚インフルエンザのワクチン製造には時間がかかるとコメントが多いのですが、その理由を調べてみました。 一番の理由は、「インフルエンザウイルスの培養に、有精卵を使うこと」のようです。インフルエンザのワクチンは、インフルエンザウイルスを培養して増やし、そのウイルスを回収して薬剤で死滅させて製造されます。この中で一番手間がかかるのはインフルエンザウイルスの培養です。 インフルエンザウイルスは、どの細胞でも増殖する訳ではありません。古くからの研究で、現在最もインフルエンザウイルスの増殖に適しているのは、ニワトリの胎児の將尿膜と呼ばれる部分の細胞です。このため、インフルエンザウイルスの培養には、ニワトリの胎児、すなわち「有精卵」が必要となるのです。 通常、スーパーで売られている卵は「無精卵」であり、受精を行っていない=胎児

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    terazzo 2009/05/02
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