今から1年前、ある匿名の人物が一千万件を超すパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の機密文書を南ドイツ新聞にリークした。同新聞はこの膨大なデータを「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)と共有。ICIJは全世界の100余りのメディアの記者にこの情報を精査させ、そしてついに4月3日、最初の調査結果を公表した。完全なデータベースは5月初めに公開される。この一連の資料は「パナマ文書」と呼ばれている。 リークされた文書は国際的に権威のある高官とエリートたちがどのように租税回避しているか、そして莫大な財産を移転したのかを示すものだ。文書に自身や家族の名前が出る世界の現職・前職の国家元首や政府首脳の数は100人以上。パナマ文書の嵐は世界を大きく揺さぶり、アイスランドの首相は民衆の抗議で辞職に追い込まれた。イギリスのキャメロン首相はどうして文書に父親の名前が現れるのか、メディアと国民に苦しい説
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