過去2年にわたり損失続きの債券投資を巡り、老後の備えとして債券に依存することが果たして良い戦略なのかとの疑問が生じても無理はないだろう。 こうした疑問を裏付ける研究論文がこのほど明らかになった。 これはウォール街の反発を招くこと間違いなしの、コンセンサスから大きく外れた見解だ。論文では、将来への備えを蓄える上で最善の手法とされる株式6割・債券4割の「60/40」ポートフォリオという従来の投資アドバイスについて、30余りの国・地域を対象に130年にわたる期間について検証。その結果、国内株式と外国株式の半々で組み合わせて運用した方が、株と債券の分散ポートフォリオよりも運用成績が良いことが分かった。 論文の共同筆者の1人、アリゾナ大学のスコット・セダーバーグ氏は「株式投資家が耐えられる限り、債券に分散投資することで短期的な動きをならそうとする投資家よりも、非常に高い確率で一段と大きな利益を得るこ