この記事は、『UNIX Magazine』2003年8月号(2003年7月18日発売)に掲載された同名記事の初稿(著者から編集部に提出したもの)を元に、Web掲載用に一部を修正したものです。10年以上前に執筆したものなので、現在のUNIXを取り巻く環境とは色々と異なることがありますが、プログラミングに対する心構えとしては現在でも通用するものと思い、再掲してみることにしました。 ・・・・・・・・・・ ここ数年、筆者はおもにUNIX系OS用のデバイスドライバを書くことを生業としている。取引先から仕様書をもらってコードを書き、動くものを納めるという職業プログラマである。この商売が成り立つのは、取引先の技術者に、デバイスドライバの開発は難しいから専門家に任せよう、という気持があるからに他ならない。 色々と周りを観察するに、世間一般の計算機技術者がデバイスドライバは難しいという意識を持っているのは、