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ブックマーク / premium.nikkeibp.co.jp (4)

  • bp special ECOマネジメント/リポート

    「欧州では風力、太陽光、バイオマスなど、発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しない再生可能エネルギーの導入が着々と進められている」――。こう信じておられる方も多いのではないだろうか。欧州の平野に並ぶ風車の写真などは、確かに深い印象を与えるものである。しかしながら、英国が典型的な例だが、風は吹くものの、必ずしも順調に風力開発が進められているわけではないというのが現状である。 昨年3月8日、9日の両日、EU(欧州連合)の首脳会議がベルギーのブリュッセルで開催された。ここでの主要な議題として、欧州の共通エネルギー政策と気候変動(地球温暖化)対策が議論されたが、気候変動関係で最後まで議論になったのが、「再生可能エネルギーによる供給を一次エネルギーの20%にまで高めることを、EU内で拘束力を持つ決議とするかどうか」であった。 再生可能エネルギーは、温室効果ガス(GHG)の排出削減を実現する際に、エ

  • bp special ECOマネジメント/ナショナル ジオグラフィック・スペシャル

    インディ500は、米国で人気の自動車レースだ。今年は、ダリオ・フランキッティが史上初めて、トウモロコシを原料とするエタノールでマシンを走らせて優勝した。インディ500は環境への影響を配慮し、2007年からエタノール業界と協力して、全車エタノール100%の燃料でレースを実施している。 インディ500のエタノール採用は、バイオ燃料ブームの過熱ぶりを物語るエピソードの一つにすぎない。ガソリンやディーゼル燃料に代わる、トウモロコシや大豆、サトウキビなどを原料とした「再生可能燃料」は、低迷する農業地帯の経済を活性化し、中東の石油への依存を断ち切り、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減してくれると期待する向きもある。 バイオ燃料に含まれる炭素は作物が成長する過程で大気から取り込んだものなので、それを排出しても大気中のCO2濃度は変わらない。理論上は、時速300km以上でレーシングカーを疾走させても、CO

  • bp special ECOマネジメント/ECOラボ

    まだ梅雨の明けきらぬ東京を発ち、北上すること1時間半。北海道の表玄関である千歳空港に降り立つと、大きな青空の下、眼を射るほどにまばゆい陽光が降り注いでいた。 研究室や実験室で胎動する、次世代・次々世代の新エネルギーや近未来のエコ技術をご紹介する連載「ECOラボ」。第1話の取材のため訪れたのは、千歳科学技術大学キャンパス。その一角で行われた「太陽光励起レーザー実証実験装置」の竣工記念式典から、物語をスタートさせたい。 「バサッ、バサッ」 紅白の段幕に囲われたテントの中で、低頭する参列者に神職が紙垂(しで)を振る。新プロジェクトの船出を寿(ことほ)ぐ、祝詞(のりと)には、こうあった。 「考え凝らしむ 新たなる企て  後の行く先の世に 立ち居栄えよと  かしこみかしこみ申す──」 東京工業大学の矢部孝教授は、自身が考案した新たなエネルギーサイクルの実証と普及のため、大学発ベンチャーとしてエレクト

  • bp special ECOマネジメント/コラム

    中国では今、ものすごい勢いで発電設備が新設されている。特に2006年末には、石炭火力発電所が対前年比で9000万kW分増えた。60万kW級の大型石炭火力発電所が、毎週3基増えた計算になる。今後は原子力発電所の建設にも力を入れていく予定で、2020年まで、100万kW級の原子力発電所を毎年2基ずつ作る計画だ。2050年までに、現在の世界の原子力発電所の総数に匹敵する300基が新設されるという予測もある。 中国は今、経済発展を最優先の国家目標として掲げており、2000年からの20年間でGDP(国内総生産)を4倍にすることを目指している。このため化石燃料の消費が大幅に増え、国内の資源だけでは足りず、石油を中心に輸入が急増している。環境汚染も深刻化している。硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)による大気汚染に加え、最近ではCO2排出量が急増。今年中に、米国を抜いて世界最大の排出国になると予測

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