「Spotify」を始めとする幾つかのストリーミング系の音楽サービスが「ラウドネス基準」を導入し、音楽の音量を強制的に均一化(ノーマライズ)して音源を送出しているという情報がある。 「ラウドネス」というのは、主に人間が感じる音の強さや感覚量のことを表している。VU(音量)メーターが示す値は同じでも、低音と比較して高い周波数の音は人間の耳に大きく感じる場合が多い。また、音圧が高く音量感に富んだ音を第一印象で「良い音」として知覚する傾向にある。 CDやダウンロードに代わりストリーミング系サービスの存在感が増すなか、音圧を稼いで「目立ってリスナーの気を引く」ことを主眼に置いたCD主体の音づくりが、ラウドネス基準の導入により、アーティストや制作者の意図しない形で音源をリスナーに届けてしまう可能性がある。 今回は、本格的なストリーミング配信時代を迎えた今、ラウドネス基準が音楽に与える影響や課題などを