英ガーディアンが先月23日に公開したマルチメディア特集「ファイヤーストーム」は、ニューヨーク・タイムズのピュリツァー賞受賞作「スノーフォール」へのある種の回答だ。 ――著名ブロガー、ニューヨーク大のジェイ・ローゼンさんは、ツイッターでそう指摘している。 「これぞジャーナリズムの未来、とはいわない。オリジナル、でもない。ただ、ガーディアンのファイヤーストームは、今あるあらゆるツールを駆使したストーリーテリングだ」 玄人筋に受けがいい。ニューヨーク・タイムズの編集局次長からロイターデジタル編集長に移籍したジム・ロバーツさんも「素晴らしいマルチメディア作品」と評価する。 「ファイヤーストーム」は、今年1月初めにあった「過去50年で最悪」という豪タスマニア州の大規模山林火災の模様を、同州ダンオーリーに住むホルムズ夫妻と5人の孫たちを軸に、テキスト、音声、写真、動画で再構成するマルチメディアドキュメ