◇アイデアと体力で人気回復--大丸秀士さん(57)=中区 「広島市民が2年に1度は訪れるように、年間60万の入場者を目指したい」と今年4月に園長に就任した抱負を話す。 1971年開設の動物公園は広島市の姉妹都市、中国・重慶から来たキンシコウなどが人気を呼び、87年度には年間66万人が入場した。しかし、レジャーの多様化などで減り続け、04年度には42万人まで落ち込み、職員に危機感が広がった。 「北海道の旭山動物園のように金をかけられない」状況の中で、みんなで知恵を絞った。飼育課長だった大丸さんらはさびついた手すりにペンキを塗り、トイレをきれいにした。手作り解説板を立て、ゾウやインコを調教し、ナイトサファリなどのイベントを次々に企画した。 「草刈り、土木作業など1人で何役もこなしています。そのために職員はチェーンソーの講習も受けるんですよ」と笑う。 努力は少しずつ実を結び、ゾウのメイちゃんや、