蒸し暑い日が続くと恋しくなる夏の定番そうめん。小麦粉に塩と水を練り合わせ、油などを塗って引きのばしたシンプルなものだが、店頭にはさまざまな商品が並ぶ。 産地別では、「揖保乃糸」で知られる播州(兵庫)や最も古い産地とされる三輪(奈良)などが有名だが、めんをのばす油にごま油を使う小豆島(香川)や三輪の供給地から独自ブランドに脱皮しつつある島原(長崎)、ひと回り太くてコシが強い半田(徳島)など西日本を中心に多くの名産地がある。束が丸い大門素麺(そうめん)(富山)や卵黄と小麦粉を混ぜた卵めん(岩手)、梅肉や抹茶などで彩りを出す五色素麺(愛媛)などの変わりそうめんもあり奥深い。 引きのばす工程を一部手作業で行っているものは「手延べ」の表示やJASマークを付けることができる。 中には「古物(ひねもの)」「古品(ひねもの)」「大古(おおひね)」などの表示で、特売品と勘違いしてしまいそうなものもあるが、実