夏の晴れた早朝に海岸で野生化するブラジャーの生態と進化論、また引き起こされる社会問題について多角的に考察しました。 ブラジャーを一個の生物として考えたとき、基本的にそれはヒト科ホモサピエンスのメスに外部寄生する形で生涯を送る。 ただし夏の晴れた早朝の海岸では野生化した個体を観察することも可能だ。暖地の海辺に住む人なら誰しも一度くらいはその姿を目撃したことがあるだろう。 近年こうした「宿主から隔離されたブラジャー」が多数報告されるようになった。本稿では、社会問題化しつつある野良ブラ問題について考えてみたいと思う。 ブラジャーの分類と生態 下着上目 ブラジャー科。 体表面に固着し、自由生活をしないことから寄生生物として扱われるブラ。しかし宿主が自ら生活環に取り入れることから相利共生であるとする説もある。 寄生生物としてのブラ生活史 ヒト側から見た利点はもちろん、ブラにおいても衛生状態の良い宿主