福祉やアートである前に。田中みゆき評「空気の人/分光する庭 鈴木康広」展神奈川県・座間市の座間市役所で開催された「空気の人/分光する庭 鈴木康広」は、市役所の企画で開催され、当初の想定を大きく上回る来場者が集まった。相談支援の現場で働くひとりの職員の思いから始まった本展覧会の背景や福祉とアート、社会と個の関係性について、作家と企画者へのインタビューをもとにひも解く。 文=田中みゆき 市役所のロビーの空中に大きく横たわる《空気の人(6メートル)》。下では市民が休憩したり、展示を見たりしている。奥に市役所の高齢者福祉の窓口が見える 撮影=Timothée Lambrecq 「空気の人|分光する庭 鈴木康広」は、アーティストの鈴木康広と、座間市福祉部地域福祉課の職員である武藤清哉、ふたりのあいだでつくり上げられた展覧会だ。その背後には、内閣官房による「地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム
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