マルハニチロの旧グループ会社、アクリフーズ(4月1日付で合併=後述)群馬工場を舞台にした冷凍食品への農薬混入事件を検証してきた第三者検証委員会は4月30日、中間報告を公表した。ゴールデンウイークの真っただ中とあって世間の注目度は低かったようだが、そこには同社のみならず、食品業界の暗部をえぐり出す衝撃の事実が記されている。 一連の農薬混入事件は昨年12月の発覚後に自主回収が実施され、今年の1月にアクリフーズ群馬工場の契約社員だった阿部利樹被告が器物損壊、偽計業務妨害罪などで逮捕・起訴されている。ところが、混入のあった時期に「つまようじ、ボールペンのキャップのシール、結束バンド」などの異物が入ったピザが流通し、消費者から計5件の苦情が会社側に寄せられていた。いずれも製造現場では使われておらず、報告書は「意図的に混入させた可能性があるが、原因調査や対策を実施しなかった」と指摘した。要するに会社側