生活保護費の引き下げに反対し、受給者に審査請求を呼びかける宇都宮健児弁護士ら=26日午後、厚労省、山本和生撮影 【有近隆史】8月から始まる生活保護費の減額。「全国生活と健康を守る会連合会」(全生連)など貧困問題に取り組む支援団体や法律家らが、全国の受給者に呼びかけ、行政への不服申し立てを一斉に進める運動を起こす。1万人規模の参加をめざす。26日に発表した。棄却された場合は、減額の取り消しを求める集団訴訟を起こす方針だ。 安倍政権は、生活保護費のうち生活費に当たる「生活扶助」の基準額を、8月から2015年4月にかけて3段階で引き下げる予定だ。支援団体などは「憲法が保障する生存権を侵す」などと減額を批判してきたが、すでに引き下げの通知が自治体から受給者に届き始めている。 自治体が決めた生活保護の額に不満がある場合、行政不服審査法に基づいて、都道府県に審査請求ができる。9月半ばに集中的に請求