なんだかずっと、のえさんの書かれ方に違和感を覚えていた。 彼女の退き際がどうなるかで今作の印象は変動するまであるな、と思いながら終盤を観ていた。 のえさんは小四郎の三人目の妻である。 だいぶアレな人ではあるんだけど、この人にも小四郎にもお互いかなり問題があって、いびつな夫婦関係が最後まで書かれていた。 物語が完結したので、とりとめもなく語ってみる。 のえさんは意図的に頭の悪い除け者として書かれていたと思う。 わたしは史実の人物をよく知らないからなんとも言えないんだけど、劇中では誰にとってもノイズみたいな扱いになっていた。 どこからも誰からも、宙に浮いていた。 最後の瞬間まで小四郎に寄り添った八重さん比奈さんとはまったく違った妻のかたちだ。 本人の口の悪さだったり他者への意地の悪い言動は、夫を含む家族から蔑ろにされる要素が満載。 なんか一言多いのだ。平気で嘘をついたり、前妻ふたりを悪く言った