福島第1原発の事故でがれき撤去をすべく勢いで投入されて、結局出番がなかった陸上自衛隊の74式戦車の帰投シーンを夕刊フジ震災取材班のカメラが捉えた。 3日午後、原発作業員の拠点となっているJヴィレッジに近い福島県広野町の交差点で目撃。トレーラーに積まれた戦車は、あまりに幅が長く、誘導の自衛隊員が周辺の通行を一時遮断して転回させた。 静岡県御殿場市にある陸自駒門駐屯地から2両が3月21日にJヴィレッジへ到着。前方へブルドーザーのように金属板を付けて、原発敷地内のがれきを一掃する予定だったが、結局は一度も使われることもなく御役御免となった。 「菅直人首相はじめ、政府主導で『戦車でも何でも使え!』と投入が決まった。確かに74式は冷戦時の核戦争を想定して車内を与圧できて、装甲も厚いので一定量は放射線を遮断できる」と軍事ジャーナリストの世良光弘氏。しかし、38トンという重さが問題だった。 「原