宮内氏は、現在の大学に詳しくないらしく、自分が学生だった時代の知識で、漠然とした大学論を語っている。「よくある大学批判」なのである。毒にも薬にもならない。 しかし、以下の部分はツッコミたくなった。 企業も新卒採用時に就活生が大学でどんな専門性を身に付けたのか、成績はどうだったのか、あまり気にしないのも、大学生が勉強しない一因になっているのではないでしょうか。 宮内氏:確かに日本企業は就活生たちが大学で勉強したかどうかを重視してきませんでした。入社後に自分たちで教育を施し、「わが社の色」に染め上げていけばよいという、日本が工業社会だった20世紀の古い考え方を引きずっています。良質の製品を安く大量に生産していた当時は、目標に向かって全員で突き進む同質の社員が求められました。 一方、知識集約型の社会を迎えた21世紀の企業に本来同質の人材は必要ではありません。社内には専門性の高い様々な仕事あり、そ