黒田東彦日本銀行総裁が誕生してから4年が経ち、残りの任期は1年を切った。2013年4月に、2年で2%の物価上昇を実現するとして、量的・質的金融緩和の導入により始まった異次元緩和の試みも5年目を迎えた。 1990年代以降、日本経済の低迷が長引き、景気を浮揚させるために、ゼロ金利政策、量的緩和政策など「非伝統的」と呼ばれる金融政策が実施されるようになった。さらに黒田総裁の下では、物価が下落を続けるデフレが問題の根源であるという見方から、金融緩和政策はそれまでとは比較にならない規模に拡大した。「量的・質的金融緩和」「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」と、次々と新しい手法が繰り出されてきた。 黒田総裁率いる日銀は間違っていた
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