自動車型式指定規則も昭和26年の生まれ。ぜひ一度、図書館で手にとってほしい。しかも、ここにはほんの「導入」しか書かれていない。この後ろに控えている施行規則、運用要領の類いはさらにエグい。 「自動車メーカーがまた不正」「こんどはトヨタまで」……5月末に発覚し6月に入って緊急記者会見が行なわれた国内OEM(自動車メーカー)の型式認証不正がメディアで報じられている。筆者は国交省と自動車業界、どっちもどっちと見ている。「悪法もまた法なり」の原則はあっても、そもそも自動車の型式認証に必要な試験の内容やその「よりどころ」となる基準は、「法律」ではなく国交省の省令や省内の規則に立脚している。何重ものレイヤーになった複雑な規則体系と、最終的には口頭での「行政指導」に頼るようなシステムに「問題がない」とは、到底言えない。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) ルールの運用面では悪。しかし、車両の
写真左はホンダ スーパーカブC125(排気量123cc)、写真右はホンダ スーパーカブ50(排気量49cc)。 2023年9月7日、警察庁は原付(原動機付自転車)免許で乗車できる排気量を、現況の50cc以下から125cc以下に見直す検討に入ると発表。対象予定は排気量125cc以下で、最高出力を4kW(5.4ps)まで抑制した車両。かねてから声高に叫ばれていたバイクメーカーやバイク関連団体の意見・要望に対し、ようやく国が動き始めた。 REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) 警察庁の発表資料 https://www.npa.go.jp/news/release/2023/20230907001.html 原付(原動機付自転車)免許で乗車できるバイクの排気量は、現況50cc以下に規定。今回警察庁が発表したのは、これを125cc以下(運転は普通二輪小型限定免許以上が必要)まで引き上げよ
EU(欧州連合)委員会が2035年にICE(内燃機関)車の域内販売を禁止する方針を事実上撤回し、再生可能エネルギーを使って合成したe-Fuelの使用を認める方針を固めた——このニュースは大きく報じられたが、筆者は「EUがそう簡単にあきらめるはずはない」と思っている。EUがCN=カーボン・ニュートラリティであると認めた燃料以外は使わせないだろうし、e-Fuel車には何らかの装置を取り付けて監視する手段に出るだろう。「BEV(バッテリー電気自動車)だけのEU」を実現するための、あの手この手を打ってくるはずだ。このEUの一件も含めて、現時点での世界の「ICE車販売禁止」の動きをまとめた。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) 国政を決定する議会がICE車販売禁止を決定した国はない EU委員会はまだ、正式にe-FuelやバイオフューエルなどのCN燃料を認めたわけではない。どういうふうに
27,259,822.08cc。つまり、約2万7260リッターという、巨大な排気量を持つディーゼルエンジンがある。世界最大規模の舶用ディーゼル、「DU-WÄRTSTILÄ 12RT-flex96C」だ。熱効率がなんと52.5%にも達するというこのエンジン、概要と高効率の秘密に迫ってみよう。 TEXT:松田勇治(MATSUDA Yuji) PHOTO:石川島播磨重工業/ディーゼルユナイテッド 写真の手すり付きキャットウォークからわかるように、4階建ての建物に匹敵するほど巨大なサイズを持った舶用2ストローク・ディーゼル・エンジン。 ■ DU-WÄRTSTILÄ 12RT-flex96C 全長(mm):24000 全高(mm):13500 重量(kg):2050000 種類:直列12気筒 ボア×ストローク(mm):960×2500 圧縮比:1.86 最大定格出力(kW [ps] /rpm):68
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