ランダムウォーク過程の見せかけの回帰。シミュレーションで発生させた互いに独立なランダムウォークを回帰したもの。独立なのにも関わらず非常に高いt検定統計量の値となっている。 見せかけの回帰(みせかけのかいき、英: spurious regression)とは、統計学や計量経済学において、統計的に独立である無関係の二つの時系列変数が最小二乗法による回帰分析において統計的に有意な係数の推定値を取ってしまうという問題である。クライヴ・グレンジャーとポール・ニューボールド(英語版)によって1974年にモンテカルロ法を用いたシミュレーションで発見され[1]、ピーター・フィリップス (統計学者)(英語版)によって1986年に理論的に示された[2]。単位根過程と呼ばれる時系列変数同士の回帰分析によって起こる問題であり、単位根過程は経済データなどで頻繁にみられるため、1980年代以降の計量経済学における時系