新人マンガ家に対して「流行りなんか気にしなくていい。自分が描きたいこと、好きなものを掘り下げて作品をつくろう」と訴えるマンガの教則本がある。週刊少年ジャンプ編集部・編の『描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方』(集英社)だ。 日本でもっとも売れているマンガ雑誌であり、アンケートの結果によって連載打ち切りを決めることで知られる「少年ジャンプ」が新人に伝えるメッセージが「ターゲット読者や流行りに合わせて売れるものを作ろう」ではなく「好きを貫け」とは、一体どういうことなのだろうか? 「週刊少年ジャンプ」副編集長の齊藤優氏と、「少年ジャンプ+」副編集長の籾山悠太氏に「ジャンプ」が求める作品像や今後の新人育成について訊いた。 (前編「『鬼滅の刃』『呪術廻戦』…「ジャンプ」だけが「圧倒的一人勝ち」しているワケ」はこちら) 「流行は気にするな」と作家に言う理由 ――「ジャン