金属部品の加工になくてはならない工具「金型」。自動車や携帯電話、ペットボ トルなど、現代の生活で目にする製品のほとんどが金型をもとに生み出されています。一言で金型といってもその素材も種類も多種多様。製品の開発者が求める 金型を作るためには、長年にわたって培われた技術者のスキルが欠かせません。 しかし、事業者数は軒並み減少。1990年に1万3,115事業所あった国内の金型製造業は、25年後の2015年に は6,535事業所と、半数まで激減しています(経済産業省・工業統計データより)。そうした中、新たな技術を武器に勝負しているのが、東京鋲螺(びょう ら)工機株式会社。「超硬合金」を使った金型の量産に成功したことで、金型業界に新潮流を巻き起こした、知る人ぞ知る“小さな巨人”です。同社が手掛ける 金型について、そして日本のものづくりについて、高味寿光(こうみ・ひさみつ)社長に語っていただきました。