昨年十月の台風19号で川崎市市民ミュージアム(同市中原区)の地下収蔵庫が浸水した問題で、市は被災した収蔵品名に関する本紙の情報公開請求に対して「個人情報保護」を理由に「黒塗り」で応じ、明らかにしなかった。同館に作品を寄贈した作家からは「作品、作家名から関心を持ち支援してくれる人も増える。一刻も早い修復へ、作品名を明らかにするべきだ」との声が上がった。 (大平樹) 市は一月二十八日、収蔵品の搬出状況が、総数約二十二万九千点のうち三分の一にとどまっていることを発表。ふやけた映画フィルムなど修復困難な収蔵品もあることは公表したが、個別の作品名は寄贈者や作者の理解を得られていないとして明かさなかった。 本紙は市役所で同日に開かれた、同館の被害状況に関する庁内会議資料を市に公開請求。十二日、「被災収蔵品に係る修復等の判断基準について(案)」と題したA4判の資料などが公開されたが、ほぼ全面的にマスキン
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