米ニューメキシコ州チャコ・キャニオンにある遺跡の集落跡プエブロ・ボニートからは、650近い部屋が見つかっている。その中にあった1.8メートル四方の小部屋には、14人が埋葬されていた。(PHOTOGRAPH BY STEPHEN PLOG) 米ニューメキシコ州で100年以上前に発掘された人骨のDNAを調べていた研究チームが、これら14人分の人骨が、かつてこの地を支配していた権力者一族のものであるとの見解を2月21日付の科学誌「Nature Communications」に発表した。人骨は全て、ひとつの隠し小部屋で見つかっており、母方の血筋を通じて14人全員が血縁関係にあったことがわかった。 ニューメキシコ州のチャコ・キャニオンは、現在の米国南西部で最も影響力を持っていた文化の中心地だった。西暦800年頃から1100年頃まで、古代チャコ人はプエブロと呼ばれる集落をいくつも作り、5階建ての巨大な