関西から世界へ――。 そんな思いを掲げ、関西の中小企業が世界へ向けた独自の動きをみせている。なんと、自らの技術力を世界へ売り込むべくYouTube(ユーチューブ)を使って受注活動を開始したのだ。ユーチューブとは、ご存知のとおり、会員登録すれば誰でも自分でつくった動画を世界中に配信できる、米国発の動画コンテンツの共有サイトだ。 この事業を支援しているのは、一見、ユーチューブのような最新のネットサービスとはまるで縁のなさそうな官公庁。事の発端は、経済産業省近畿経済産業局(以下、近畿経産局)だ。中小企業の経営者たちの悩みを聞いていたことから始まったという。 中小企業に共通する悩みとは、資金と販路。どんなに技術力を高めても、それを世間に知ってもらわなければ受注にはつながらない。かといって、会社の規模が小さく、むやみに営業マンを増やしたり、大々的に宣伝するようなカネはない。会社のホームページを立ち上