計画の勝利――。三菱東京UFJ銀行のシステム完全統合プロジェクト「Day2」はこう呼べるだろう。 Day2の開発工数は11万人月、開発期間は3年弱。2500億円が投じられ、ピーク時には6000人の技術者が参画した。世界最大とも言われたプロジェクトを大きなトラブルなく予算・納期どおりに完遂できたのは、同行が綿密な計画を立て、6000人が各自の持ち場で計画を着実に実行し、経営陣と利用部門が全面支援したからだ。 全体の計画立案、リスクの洗い出し、約70を数えたチーム作り、利用部門を巻き込んだ要件定義、IT企業との連携、品質と進捗の管理まで、あらゆる局面においてプロジェクトマネジメントとシステム開発の「正攻法」を貫き通した。徹底した計画と管理の一方で、泥臭い士気向上策も忘れなかった。 6000人の奮闘ぶりを子細に見れば、あらゆる企業やプロジェクトに通用する正攻法が学べるはずだ。当事者だけが知る取り
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