IoTエッジ機器のPoC(Proof of Concept)や少量の量産には、ArduinoやRaspberry Pi(以下、ラズパイ)がよく使われている。どちらもマイコン搭載ボードに複数の周辺ボード、さらにソフトウエアを組み合わせて、機器の電子システムを構築できる。Arduinoやラズパイより、もっと小さくもっと簡単に組み立てることができるボードを研究開発する日本のプロジェクト「トリリオンノード・エンジン」が2021年3月に完了、商用化の動きが本格化した。
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在宅勤務が長く続く中、同僚や友人と連絡を取り合う手段として、「Zoom」のようなオンライン会議/ミーティングサービスが注目を浴びている。PCにカメラを接続して、複数のユーザーとビデオ会議ができるからだ。 カメラを内蔵していないPCでは、USB接続のPCカメラ(Webカメラ)を使うのが一般的だ。ところが2020年5月上旬時点では、大手家電量販店や通販サイトでPCカメラを購入しようにも、名の通った大手メーカー製モデルは品切れが長く続いており、すぐには手に入らない。 今回はそうしたユーザー向けに、スマートフォンが搭載するカメラをPCカメラとして接続してミーティング用アプリケーションに参加できるようにする、スマホ用アプリを紹介する。iPhoneもAndroid搭載スマートフォンもPCカメラとして利用できる。
2018年8月に日経 xTECHで紹介したプロジェクトマネジャーの育成ボードゲーム「プロ・トレZ」。このゲーム以外にも、特にIT業界関係者なら大いに楽しめる、あるいは人材育成や業務の習得に役立つゲームは数多く存在する。まとめて取り上げてみよう。 数学好きが泣いて喜ぶ、超難問ゲーム いきなり非常に難易度が高いカードゲームから。開発者や技術者の深い知識や見識を必要とするゲームである。普通の人には何がなんだかさっぱり分からないが、「理系魂」をこれでもかというほど刺激してくれる。3つ続けて紹介しよう。 「COLOR CODE」(開発:遊戯部すずき組) 一言で言えば、かるたである。ただし、読み札に書いてあるのは、6桁の16進数。読み上げた16進数から、場に並ぶ「色」札を取る。その難易度の高さとニッチさから、ボードゲーマーらが「狂気のかるた」と呼ぶようになった、最初のゲームの1つだ。価格は2268円(
電子カルテを中核とする病院情報管理システムの開発が失敗した責任を巡り、旭川医科大学とNTT東日本が争っていた訴訟の控訴審判決は一審判決を覆す内容だった。 札幌高等裁判所は2017年8月31日、旭川医大に約14億1500万円を支払うように命じた。2016年3月の一審判決は旭川医大の過失割合が2割、NTT東が同8割として双方に賠償を命じていたが一転、旭川医大に100%の責任があるとした。同医大は2017年9月14日、判決を不服として最高裁に上告した。 なぜ判決が覆ったのか、裁判資料かと判決文から見ていく。旭川医大とNTT東は日経コンピュータの取材に「コメントできない」と回答した。 高裁もユーザーの義務違反を認定 旭川医大は2008年8月に病院情報管理システムの刷新を企画し、要求仕様書を基に入札を実施。NTT東が落札した。日本IBMと共同開発したパッケージソフトをカスタマイズし、6年リースで提供
CI(継続的インテグレーション)を実現するOSS(オープンソース・ソフトウエア)「Jenkins」の勢いが増している。開発元の米CloudBeesが2017年8月末に開催したイベントには800人の開発者が参加。米PayPalが4000人を対象にしたJenkinsの導入を発表するなど、大企業が戦略的にJenkinsを使用する実態が明らかになった。 現在はCloudBeesのCTO(最高技術責任者)を務める川口耕介氏が2011年2月にOSSとして公開したJenkinsは、ソースコードのコンパイルやビルド、テスト、品質検査、サーバーへの展開(デプロイ)などを自動化するツールだ。開発者にとって面倒な作業をやってくれる「執事」という位置付けであることから、マスコットキャラクターは映画に出てくる執事のような蝶ネクタイ姿をしている(写真1)。 Jenkinsのオリジナル開発者である川口氏は、CloudB
ユーザー企業がITベンダー化する――。これは私が5年ほど前から言い続けていることだが、言い続けるのは本当に難しいと思う。言い始めたころは「木村は何を言いたいのか、全く分からない」との反応。詳しく説明すると「あり得ないだろ」と嘲笑された。で、今は同じ話をすると「今ごろ、そんな当たり前の話を言っているのか」とまた嘲笑されたりする。もうヤレヤレである。 「極言暴論」の読者の皆さんの間でも、ユーザー企業のITベンダー化はもう当たり前の認識かと思うが、いまだピンと来ていない人のために、この記事の前振りとして少し説明しておこう。話は簡単だ。ユーザー企業がビジネスのデジタル化、いわゆるデジタルビジネスに取り組むようになれば、当たり前の話だが、その企業が提供する新たな価値はITサービスとして提供される。 さらに様々な機器がデジタル化されることで、今までITとの無縁だった製造業が“コンピュータメーカー”とな
FreeBSDはUNIXから派生し、米カリフォルニア大学バークレー校で開発された「BSD」(Berkeley Software Distribution)をその祖先とするOSです(図1)。高負荷時の安定性、堅牢性の高いアーキテクチャーを採用している点が特徴です。Linuxに比べてマイナーという印象があるかもしれませんが、その特徴からネットワーク関連機器やサーバーなどで盛んに利用されています。これらの分野に興味のある人なら触れておくべきOSだといえます。 2016年10月下旬時点において、FreeBSDの公式なRaspberry Pi 3版は公開されていません*1。ここではRaspberry Pi 1またはPi 2を使用します。 入手先にアクセスし、「armv6/ISO-IMAGES/11.0」フォルダーに移動します。名前の末尾が「-RPI-B.img.xz」のファイルがRaspberry
ラック ITプロフェッショナル統括本部 ESS事業部 システムアセスメント部 担当部長。入社以来、ユーザー企業などのセキュリティ診断を手掛ける。最近飼い始めたフェレットと前からいる愛しの猫とのけんかに悩まされている。 セキュリティ技術者の山崎 圭吾さんがオススメするフリーソフトは、セキュリティチェックに使う「OWASP Zed Attack Proxy(ZAP)」とセキュリティの学習に使う「AppGoat」、Windows上でLinuxコマンドによる操作を可能にする「Cygwin」の三つ。最初の二つは、企業のセキュリティ担当者やシステム開発者が、セキュリティを学習するための入門ツールとしてぴったりだ。 OWASP ZAPは、Webアプリケーションの脆弱性を調べられるソフト。通信の中身を確認したり止めたりする「プロキシー」と、Webサイト内のコンテンツをリストアップする「スパイダー」、セキュ
SAPジャパン フィールドサービス統括本部 エデュケーションサービス事業本部コンサルタント。SAP NetWeaver,エンタープライズSOA関連のトレーニングデリバリーを担当。 皆さんはSAPという会社やERPについてご存じでしょうか。ERPは一般に,財務会計,調達,生産,販売,在庫,人事など企業の基幹業務を統合した業務パッケージ・システムのことを指します。SAPは,ERPで最もよく知られた企業向けソフトウエア・ベンダーであり,企業システムにかかわる様々なソリューションやサービスを提供しています。 SAP ERPをはじめ,SAPの多くのビジネス・アプリケーションは「ABAP(Advanced Business Application Programming)」というプログラミング言語で開発されています。SAPシステムのプラットフォーム上にABAPの開発環境が用意されており,開発者やユーザ
HTML5とJavaScript、スタイルシートを使ってフロントエンド開発を行うにあたって、その開発環境を整える必要があります。とはいえ、クライアントサイドのJavaScript実行環境として、Webブラウザーは既にありますので、セットアップする必要はほとんどありません。今回はその方法をいくつかの種類別に紹介します。 まず、開発に必要なものを確認しましょう。 Webブラウザー Windowsであれば標準のInternet Explorer(IE)、OS XであればSafariを使って開発できます。より便利な開発環境を求める場合はGoogle ChromeやFirefoxをお薦めします。 node.js サーバーサイド(今回は個人のコンピュータを想定しています)上で動作するJavaScriptエンジンです。フロントエンドを開発するだけであれば不要ですが、HTTPサーバーを構築したり、ファイル
2015年3月にオープンした「無印良品天神大名」(福岡市)の様子。日常生活全般にわたる自社企画商品を販売する 日用品の製造小売り(SPA)事業「無印良品」を展開する良品計画は、「MUJI DIGITAL Marketing 3.0(以下MUJI 3.0)」と呼ぶビッグデータ活用戦略を推進している。国内約400店の実店舗や通販サイト「無印良品ネットストア」などから得られるデータを集約し、ここに表れる顧客動向を販促に生かす取り組みだ。「誰がどこで何を買ったか、どう反応したか」という情報を蓄積し、顧客へのアプローチに活用できるようにする。 そのために、自社開発した販売管理や在庫管理システムを改善する一方で、パブリッククラウドをふんだんに活用する。奥谷孝司WEB事業部長は「ビッグデータ分析はすぐに成果に結びつくとは限らない。初期投資は最小限に抑えたかった」と説明する。データ分析のツールに応じて、A
世界有数の大規模CDN(Contents Delivery Network)事業者として知られるアカマイ・テクノロジーズ。今やその中身は動画に限らない。あらゆるトラフィックを高速に途切れさせることなく効率的にさばくインフラへと成長しつつある。その裏側に迫る。 2014年7月、アカマイ・テクノロジーズは消費者端末向けコンテンツ配信ネットワーク(CDN)において、23.1Tビット/秒という帯域(速度)を記録した。サッカーの2014 FIFAワールドカップの準決勝がブラジルで開催された日のことだった。 この数値は2Mビット/秒でエンコードされたパソコン向けHD(High Definition)ビデオストリームを1000万人以上に同時配信する帯域に匹敵する。言い換えると、データセンターに適用される10Gビット/秒の高速回線を50%の効率で使用すると仮定した場合、4620本の回線を運用したケースに相
「Photoshop」が世に出てから25周年を迎えた。率直な気持ちは。 「Photoshop 1.0」が発売された1990年、パソコン業界が立ち上がってからまだ14年しか経っていなかった。25年間も人気を持ち続けるとは正直、想像もしていなかった。Photoshopが出る前から存在していて、今もなお存在し続けているソフトウエアは本当にわずかだろう。 ここまで長期にわたって支持されてきた理由は、変遷するコンピュータ業界とともにPhotoshopも変わってきたからだ。1.0が登場したときはインターネットは存在していなかったし、デジタルカメラもなかった。当然、今のようなモバイル端末もない。Photoshopは絶えず、時代の変遷とともにアップデートを繰り返してきた。 Photoshopの25年を振り返ってみて、自身で最も時代を変えたと思える機能は何か。 バージョン3.0で追加された「レイヤー」機能だ
今回は、通信経路を暗号化するHTTPS(Hyper Text Transport Protocol Secure)について説明します。 HTTPSは、SSL(Secure Socket Layer)/TLS(Transport Layer Security)を使い、HTTP通信を暗号化します。WebアプリケーションでHTTPSを使うと、盗聴や改ざん、なりすましによる被害を防げるようになります。 ただしHTTPSの実装には注意が必要です。2014年には、SSLのオープンソースソフトウエアであるOpenSSLに、「HeartBleed▼」「POODLE▼」「FREAK▼」と呼ばれる重大な脆弱性が見つかりました。証明書を発行する認証局や、Google Chrome、Firefox、IEなどのブラウザーも対応を進めています。 ▼Heartbleedとは、2014年4月に発覚したオープンソースの暗号
前回まで、セキュリティ対策の責任や、安全ではないWebアプリができる理由を解説してきました。今回から、Webアプリやインフラを狙う具体的な攻撃手法や対策について説明します。 今回のテーマは「セッション管理」です。セッション管理とは、クライアント(Webブラウザー)とWebサーバー間で通信するときの、状態遷移を管理する仕組みです。 Webアクセスで一般的に利用するHTTP(Hypertext Transfer Protocol)というプロトコルには、状態遷移を管理する仕組みがありません。つまり、そのままでは動的なWebアプリケーションを動作させられないのです。そこで、開発者がセッション管理の仕組みを個々のWebアプリケーションで実装する必要があります。 このセッション管理は攻撃者に狙われやすいポイントの一つです。セッション管理の設計・実装の不備に起因する脆弱性には、「セッション・ハイジャック
計画の勝利――。三菱東京UFJ銀行のシステム完全統合プロジェクト「Day2」はこう呼べるだろう。 Day2の開発工数は11万人月、開発期間は3年弱。2500億円が投じられ、ピーク時には6000人の技術者が参画した。世界最大とも言われたプロジェクトを大きなトラブルなく予算・納期どおりに完遂できたのは、同行が綿密な計画を立て、6000人が各自の持ち場で計画を着実に実行し、経営陣と利用部門が全面支援したからだ。 全体の計画立案、リスクの洗い出し、約70を数えたチーム作り、利用部門を巻き込んだ要件定義、IT企業との連携、品質と進捗の管理まで、あらゆる局面においてプロジェクトマネジメントとシステム開発の「正攻法」を貫き通した。徹底した計画と管理の一方で、泥臭い士気向上策も忘れなかった。 6000人の奮闘ぶりを子細に見れば、あらゆる企業やプロジェクトに通用する正攻法が学べるはずだ。当事者だけが知る取り
みなさん、こんにちは。hifive開発チームの横山です。第2回と第3回では、HTML5で実現可能な表現や機能について詳しく解説しました。これらを用いると、業務システムに従来のWebシステムでは実現できないレベルの高い操作性を持たせることができます。直観的に操作できるUIにより誤操作を防止しやすくなり、ユーザー教育のコストも減らせるのではないか---。そんな期待を持った人も多いのではないでしょうか。 しかしながら、そうしたリッチなUIを備えた業務システムの開発は、単純な画面遷移を繰り返すことで業務を進めていく従来型Webシステムと比べて、開発プロセスを適切に管理し、予定通りの工数で開発を進めることが難しくなりがちです。 そこで今回は、HTML5を使ってリッチなUIを提供する業務システムを開発する際に必要となる「成功させるために考慮すべき点」や「失敗しないための開発の進め方」「役に立つツールや
2020年東京五輪に向けて大変貌を遂げる東京と周辺の街を、建築・鉄道・道路など多面的な視点で展望します。 日経 xTECH移行(2018年2月)後の連載はこちら 竹ノ塚駅高架化、鋼矢板2000枚“出土”で完成1年延期 東京都足立区が進めている竹ノ塚駅付近の東武スカイツリーライン(伊勢崎線)高架化事業で、工事の支障となる鋼矢板が現場の地下に約2000枚見つかったことから、完成時期が1年ほど延びる見通しとなった。 2018.02.08
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