前回は、Webアプリケーションにおける受動的攻撃の代表例の1つであるXSSについて、原理や対策を振り返りました。今回は、同じく受動的攻撃の代表例であるCSRF、オープンリダイレクト、クリックジャッキングについて掘り下げて解説していきます。 CSRF(クロスサイトリクエストフォージェリ) CSRFはどのように引き起こされるのか CSRFとは、たとえば掲示板の書き込みや設定情報の変更などの機能に対して、攻撃者のサイト上に設置されたフォームなどから強制的にリクエストを発行することで、ユーザーの意図していない操作と同様の結果をもたらす攻撃手法です。Webアプリケーションに永続的な副作用がある機能が攻撃の対象となります。 たとえば、http://example.jp/上に設置された掲示板で以下のようなHTMLがあったとします。 <form method="POST" action="/board">
2015年12月に私が発見した VALUE-DOMAIN での CSRF 脆弱性について、その脆弱性の報告と修正までの経緯を記しておきます。 きっかけ アカウント削除ページの作り アカウント削除ページの問題点 VALUE-DOMAIN への報告 CSRF 攻撃によるアカウント乗っ取りの問題 IPA への届出 余談:IPA への届出の仕方について IPA へ届出した後の状況 VALUE-DOMAIN ユーザの方へ きっかけ 数年前に VALUE-DOMAIN を利用していましたが最近は使っていないのでアカウントを削除しようとしたところ、アカウント削除操作を行うページの作りが「不自然である」ことに気付きました。更に調べたところ CSRF 攻撃によってアカウント乗っ取りが可能な状況であることが分かりました。 アカウント乗っ取りが可能な CSRF 脆弱性は2015年12月22日にIPAに報告し、2
図のように、大垣本のCSRF対策方式(以下、「大垣方式」と表記)では、トークン(同書ではフォームIDと表記)をランダムな鍵として生成(②)し、それをフォームの隠しフィールドとDBに保存します(③、④)。ユーザーがフォームをサブミット(⑤)すると、送信されてきたトークンがDB上に存在するか確認(⑥)し、あればトークンを削除(⑦)して、サーバー上の処理に進みます。⑥でトークンがDBにない場合は、エラーとして処理には進みません。 一般的なCSRF対策手法との違い 大垣方式が一般的なCSRF対策と異なる点は以下の2点です。 フォームの2重投稿防止機能を兼ねている トークンがセッション変数ではなくDBに保存される トークンの有効範囲は? トークンがDBに保存される場合、トークンの有効範囲が気になるところです。大垣本および第二版のソースを見ると、トークンを保存するテーブルの定義は以下の通りです。 CR
本資料は、web アプリケーションにおける脆弱性のひとつ、CSRF (クロスサイトリクエ ストフォージェリ) の仕組みとその対策に関する説明資料です。 また、CSRF 対策のためのライブラリのいくつかについて、その概要と適用例も紹介しています。 Webアプリケーションを作成する開発者の方々が、CSRF 脆弱性に対する理解を深め、よりセキュアなWebアプリケーションの開発の一助となれば幸いです。 自習用の資料や勉強会での資料としてご活用ください。 - 改訂版+1: 図版や誤記の修正 (2015年10月20日) ※ コメントくださった皆様ありがとうございます! - 改訂版: JPCERT/CC Web サイトにて公開 (2015年10月6日) - 初版: OSC2015Hokkaido 講演資料 (2015年6月13日) Read less
いろいろと原則論はあるんですが。昨今のアプリケーションは複雑化し、扱う情報はよりセンシティブになり、そしてより幅広く使われるようになっています。よって「安全な」アプリケーションを作るために必要な知識はますます増える傾向にあります。 よく分かってない人は以下のことにとりあえず気をつけましょう 1. なるべく自分で作らない これは最も重要なことです。検索する、他人に聞く、自分で考えない。これは重要です。大抵の問題は他人が作ってくれた解決策を適用できます。 例えばセキュアな問合せフォームを作ることにしましょう。気をつけるべきことは以下のことぐらいでしょうか。 送信内容の確認画面を表示する場合、ユーザーの入力した値は適切にエスケープするように 送信内容をアプリケーションの DB に格納する場合には SQL インジェクションを防がなければならないので、プリペアドステートメントを用いる CSRF 対策
2. 徳丸浩の自己紹介 • 経歴 – 1985年京セラ株式会社入社 – 1995年京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)に出向・転籍 – 2008年KCCS退職、HASHコンサルティング株式会社設立 • 経験したこと – 京セラ入社当時はCAD、計算幾何学、数値シミュレーションなどを担当 – その後、企業向けパッケージソフトの企画・開発・事業化を担当 – 1999年から、携帯電話向けインフラ、プラットフォームの企画・開発を担当 Webアプリケーションのセキュリティ問題に直面、研究、社内展開、寄稿などを開始 – 2004年にKCCS社内ベンチャーとしてWebアプリケーションセキュリティ事業を立ち上げ • 現在 – HASHコンサルティング株式会社代表http://www.hash-c.co.jp/ – 独立行政法人情報処理推進機構非常勤研究員http://www.ipa.go.
一昨日のエントリ『書籍「気づけばプロ並みPHP」にリモートスクリプト実行の脆弱性』にて、ファイル送信フォームに対するCSRF攻撃の文脈で、私は以下のように書きました。 通常のHTMLフォームを使ったCSRF攻撃では、Content-Typeをmultipart/form-dataにすることまでは可能ですが、ファイルの中身とファイル名を指定する方法がありません。従って、HTMLフォームによる攻撃経路はありません。 大半の方は、「ああ、そうだよね」という感じでお読みいただいたように思いますが、昨日サイバーディフェンス研究所の福森大喜さんから、「それIE8以前ならできるよ」と教えていただきました。福森さんの許可を得て、以下にPoCを公開します。 <form enctype="multipart/form-data" action="pro_add_check.php" method="POST"
合わせて読んでください:Flashと特定ブラウザの組み合わせでcross originでカスタムヘッダ付与が出来てしまう問題が未だに直っていない話 (2014-02/07) XMLHttpRequestを使うことで、Cookieやリファラ、hidden内のトークンを使用せずにシンプルにCSRF対策が行える。POSTするJavaScriptは以下の通り。(2013/03/04:コード一部修正) function post(){ var s = "mail=" + encodeURIComponent( document.getElementById("mail").value ) + "&msg=" + encodeURIComponent( document.getElementById("msg").value ); var xhr = new XMLHttpRequest(); xhr
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く