上総地域に根付いた山形県の出羽三山(でわさんざん)(月山・羽黒山・湯殿山)への信仰に光を当てる企画展「出羽三山と袖ケ浦の山岳信仰」が、千葉県の袖ケ浦市郷土博物館(同市下新田)で開かれている。入館無料。7月15日まで。(山本哲正) 千葉県は全国的に見ても出羽三山への信仰が比較的厚く、袖ケ浦市内の各地には八日講(ようかこう)と呼ばれる参詣講が組織された。「一生に一度はサンヤマに行くもの」とされ、村の代表として参詣した人は行人(ぎょうにん)として一目置かれ、地域の行事などで中心的な役割を果たした。今も市内各地で信仰や講が残っているという。 同博物館学芸員の桐村久美子さんによると、千葉県は、熊野神社が全国で2番目に多く、中世までに熊野信仰が浸透した。江戸期に真言宗系が有力となると、袖ケ浦、市原、君津周辺では、空海の開基とされ大日如来をまつる湯殿山を中心とした三山信仰が、瞬く間に広まったとみられる。
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