参院予算委員会の冒頭、発言を求めて挙手する安倍晋三首相=国会内で2020年3月2日午前9時、川田雅浩撮影 PCR検査は、実際は陽性なのに陰性とされる「偽陰性」と出る率が3割程度あるとされ、広範に検査した場合には偽陰性の陽性者が自由に活動して感染を拡大させる危険性がある。逆に「偽陽性」もあり、多くなれば、医療資源を圧迫して医療崩壊を招く――。 PCR検査拡充を求める声が強まる中、厚労省担当者はPCRの問題点を示した文書を手に、与党の厚労族の国会議員らの元へ説明に回った。「それはわかっている」。議員はそう言いながら、検査拡充を求めたという。同省幹部は「(感染の)確率が高い人に焦点を当てて検査すべきだと伝えたかった」と話す。 デメリットを考慮して慎重な対応を説く厚労省。逆に、世論の批判が高まるにつれ、首相官邸はいらだちを募らせていった。3月上旬。「厚労省がなかなか言うことを聞かない」。安倍晋三首
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