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個人主義の先進国と異なって自分たちは共同体を重視してきたのに最近の連中はその悪習に染まりつつある、という理屈は、ある時期のドイツ人が英仏に対して多用したこともあり、実はそれほど日本独自でもない。ついでに、制度的に個人主義が確立している方が連帯の可能性が増すことも歴史が教えている。
日本語社会だと挨拶は下の者が目上にすることになっており、件の経営者もその扱いを受けなかったことで怒っていたわけであろう。他方、人種や宗教の混在が著しい環境だと、挨拶は無敵意の表明で、外から来た方が取り敢えずしておくものという意識が生じると思われる。ゆえに客から店員にするのである。
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