非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回は舞台を海外にうつして、ロシアの非モテ文豪・ドストエフスキーの登場です。 ドラマ版もはじまって『電車男』ブームに拍車がかかる今日この頃。古くは『美女と野獣』、落語にも『紺屋高尾』があるように、美女と非モテ青年の純愛話は昔から大人気なのです。その逆がなんでないかっていったら、モテ男子が不美人に純愛を捧げる話はヘドロから生まれた怪獣が人類を襲う話ほどにもリアリティがないことを、男女ともよく知り抜いているからなんでしょうね…(しょっぱい話になってきた)。今回は白夜のペテルブルグを舞台に、非モテ青年と美女とのロマンチックな出逢いを描いたドストエフスキーの中編小説『白夜』をご紹介します。 主人公は8年間ペテルブルグに住みながら、ただの一人の知