三重県は、これまで観光PRで多用してきた「美(うま)し国」のキャッチフレーズを、来年度から観光関連では使わないことを決めた。 野呂昭彦・前知事時代の2005年度から「美し国、まいろう」として伊勢志摩地方の観光PRに使ってきたが、鈴木英敬知事は「『美し国』が何を表す言葉なのか分かりにくい」として方針転換する。 同県は、伊勢神宮(伊勢市)の式年遷宮が行われる来年度から3年間、イセエビや松阪牛などの県産品をPRするための大規模なキャンペーンで、「美し国」ではなく「~実はそれ、ぜんぶ三重なんです!~」を使うことを決めている。 日本書紀では「可怜(うまし)国」と記されており、鈴木知事は読売新聞の取材に「4月に伊勢神宮の外宮に開館した博物館『せんぐう館』でも可怜国が使われている。(『美し国』の使用中止は)観光客の混乱を避ける意味もある」と説明した。ただ、県が09年度から進めている地域づくり事業「美し国