前回、「宇崎ちゃんは遊びたい」×献血コラボレーションキャンペーンポスターについて主たる論争となっている女のコの描写ではなく、吹き出しの中のセリフに大きな問題があると指摘しました。 【前回記事】⇒献血ポスター論争、見落とされているもう一つの視点。問われる日赤の倫理規範 今回は、論争となっている記念品が報酬にあたるのではないかという点と、売血で良いのではないかという議論について日本における血液事業の歴史*を踏まえて論じます。 <*輸血の歴史 日本赤十字社、血液事業の歴史 日本赤十字社 大阪府赤十字血液センター> 前回、ポスターに関する議論の中で、少なからず売血を導入しろという意見が出てきたことを示しました。 売血とは、文字通り血を売る人がおり血液事業体が血液を買うことによって血液需要を満たすことです。 日本では、1948年東大病院における輸血による梅毒感染事件を契機に、GHQの勧告によって19