【カイロ秋山信一】イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)は29日、日本人人質事件に関してIS支配地域の住民にインタビューした映像をインターネット上で公開した。住民らは、日本を米軍主導の有志国連合の支持国とみなし、「米国による広島、長崎の(原爆投下による)虐殺を忘れ、なぜ米国がイスラム教徒を殺害するのに手を貸すのか」「十字軍(米欧)連合に参加するという過ちを犯した」などと批判。身代金要求についても「神の法による正当な要求だ」などと強弁しており、ISの意向に沿った発言をさせられている可能性が高い。 映像は約3分20秒で、ISの広報機関の一つ、ラッカメディアセンターが製作した。住民の発言内容から、ISが仙台市出身のジャーナリスト、後藤健二さん(47)と千葉市出身の軍事関連会社経営、湯川遥菜さん(42)の拘束を公表してから、24日に「湯川さんを殺害した」と主張するまでの間に撮影されたとみられる