「男女共同参画社会基本法」が制定した1999年前後から巻き起こったフェミニズムへのバックラッシュ。このバックラッシュ派は、現在アンチLGBT運動を行っている団体とかなりの部分で重なることが確認されています。 8月5日に行われた公開研究会『道徳的保守と性の政治の20年—LGBTブームからバックラッシュを再考する』で発表した東京大学の飯野由里子さんは、当時フェミニズムがバックラッシュ派に「性差を否定するものではない」と対抗したことで、「性別には男と女しかいない」というジェンダーの二元論的な考え方を再生産し、性的マイノリティに対するフォビアを強化してしまったのではないか、と指摘します。 「LGBTブーム」と言われる昨今、わたしたちは当時の反省をどう活かすことができるのか。飯野さんの発表を紹介します。 【道徳的保守と性の政治の20年—LGBTブームからバックラッシュを再考する】 ・ポストトゥルース