記事一覧 まずは簡単なところから。あまり順番どおりに取り上げるということにはならなくなってしまいますが、第4章「生成文法からみた主語論」から↓ 母語話者でない学習者を対象にする我々日本語教師にとって、生成文法理論の最大の弱点は、その考察や理論が教室で一向に役に立たない、ということだ。(金谷武洋『日本語に主語はいらない』p.147) この147ページまで読み進めてきた日本語教師なら、「一緒にしないで」という人も出てきそうな気もしますが、まあそれは置いておきます。ここで引用した部分は正しい認識だと思います。生成文法なんか全然知らなくても日本語教育はできますし、今現在日本語教育に直接生成文法の知見を応用しようと努力している人というのは、(ほとんど)いないのではないかと思います(「ほとんど」と書き添えたのは、僕は生成文法の研究分野の動向を全て知っているわけではないからです。一口に生成文法といっても