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2016年2月29日のブックマーク (1件)

  • 終わらぬ冷戦、終わらぬ蒋介石

    『コードネームは孫中山』(原題は『行動代號:孫中山』)という映画が2014年に台湾で上映され、ちょっとしたヒットになった。映画の評判もよく、2015年は大阪アジアン映画祭に招待され、グランプリも獲得した。年内には日で公開されるとも聞く。私も観ているが、大変いい出来の映画だった。少年たちが、孫文(孫中山)の銅像を学校の倉庫から盗み出し、売り飛ばして一儲けを企むという、政治風刺もはらんだコメディ映画なのだが、台湾における政治家の銅像は、権威主義時代という「歴史の記憶」を体現する重要かつ敏感な存在でもあることをうかがわせる内容になっている。 権威主義時代の象徴だった孫文と蒋介石像国民党は1949年の台湾撤退後、台湾における脱日化と中国化、および国民党一党専制統治の強化の手段として、孫文と蒋介石(蒋中正)の銅像をとにかく作りまくった。台湾全土に一体どれほど銅像が建てられたのか正確な統計はないが

    終わらぬ冷戦、終わらぬ蒋介石