タグ

ブックマーク / gitanez.seesaa.net (12)

  • 食文化におけるクラウド: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 前回書評を書いた、山口昌伴さんの『台所空間学』を読んで感じたことをもう1つ。 それはいまコンピュータ関連の分野では話題になっているクラウドが、実は文化においてはとっくに実現されているということである。 今更いうまでもなくクラウドコンピューティングにおいては、ユーザーは自分が所有するクライアント側には最低限の環境をもつだけで、必要なサービスはネットワーク(インターネット)経由で利用する形態となるが、それが実はの分野においてはとっくに実現されてしまっているのだということに気づいて唖然としたのだ。 クラウドクッキングすでに紹介したとおり、かつての台所は日々の事のための調理をする場というだけでなく、勝手口の裏は畑や鶏の買われた庭とつながった生きたままの材を保管する貯蔵庫でも

  • フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論/ヘンリー・ペトロスキー: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 以前から読みたかったヘンリー・ペトロスキーの『フォークの歯はなぜ四になったか 実用品の進化論』が文庫版にて復刊されます(1月9日発売です)。 そして、「読みたかった」この書評を発売前のこの時点で書いているのは、実は文庫版出版にあたり、光栄にも僕が巻末の解説を書かせてもらったからです。 ここに構想(デザイン)という考え方が登場する。Oxford English Dictionaryに英語としてdesignという単語が初出するのは一五九三年である。フォークはそんなルネサンスの文化の雰囲気のなかで登場し各国で使われるようになったのだ。それは単なる偶然の一致ではない。 ヘンリー・ペトロスキーの著作に関しては、このブログでも以前に『失敗学―デザイン工学のパラドクス』(書評)や『

  • 自分の生活と仕事は一致しているだろうか: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 ふと思った。 何かといえば他人やモノを疑うばかりで、信じるということが自然にできなくなっているいまの時代。その原因のひとつに、自分がやっている仕事と自分たちの暮らしが大きくかけ離れてしまっているということがあるのではないか、と。 どうだろう。自分のやっている仕事が自分のライフスタイルをつくるのに、ぴったりとあっていると感じられている人はどれくらいいるのだろうか。自分たちの仕事が生み出すモノやサービスが自分たちの暮らしを豊かに(物質的な意味だけでなく精神的な意味でも)するものだと、ある程度の自信をもって感じられている人はどの程度存在するのだろうか。仕事の大事さ仕事というのは大事だ。それは単に自分がうために大事なのではなく、他人の生活を支えるために必要だからである。その意味で

  • 2009-11-23:嶋田窯の黒い器: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 すこし前に紹介した「2009-11-08:宮内窯の白い器」に続いて、今日は嶋田窯の黒い器を紹介してみようか、と。 この嶋田窯。実は宮内窯とおなじく島根県石見の窯元です。それが宮内窯の白釉に対して、こちらの嶋田窯は黒釉というコントラストがなんとなくおもしろいですよね。 島根県ではこの石見地方のほか、出雲地方が陶業の盛んなところだそうです。 うちにある嶋田窯の器はこの丼と丸鉢の2つ。

  • 棚橋さんがペルソナ手法のワークショップをやったそうです: DESIGN IT! w/LOVE

    他人事ついでに、詳しい紹介は浅野先生のブログ記事「棚橋さんのペルソナ手法ワークショップ」を見ていただこうか、とw いちお、何をやったかを手短に。 最初に講義を約1時間。ペルソナの話もしましたが、冒頭の写真にもあったとおり、クリッペンドルフの4つのコンテキストを紹介。そのうえで、いわゆるISO13407的な人間中心設計プロセスって「使用のコンテキスト」にフォーカスされたものですよ、という前提を確認。先日の「情報アーキテクチャのデザイン」で書いた「感覚・意味・行為」という話もしてますね。

  • わからないことへの耐性: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 世の中、全体的にわからないことへの耐性がきわめて低くなってしまっているのではないでしょうか。 自分の目の前に何らかのわからない対象が存在すると、無視するか、その対象を差し出した人に対して苦情をいうか、あるいは、わからない自分をただひたすらダメだとレッテルをはり殻に閉じこもってしまうか。いずれにしても、わからない対象をわかってやろうという姿勢が長く保てる人はいないし、すぐにわからないまでもいつかわかってやろうと心に留めておける人もすくないのではないかという気がしてなりません。 わかろうとする努力が著しく欠けている自分自身でわかりやすいものを求めてしまうだけでなく、相手に何かを提示する際にもわかりやすくすることを自分に課してしまう傾向があるような気がしています。わかりやすさに対

  • どんなに拙い価値観でも、自分自身の価値観を育む努力を怠らないようにする: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 自分で爪弾くギターの音色、自分で作った料理の味、自分で描いた絵の出来ばえ。その音、その味、その色形を、自分自身で評価できなければ、それがうまくできたかどうかは判別できません。 音や味や色形がどうも自分の思った通りのものでなければ修正するし、なぜよくないかを考えてうまくやる方法を考えるのではないでしょうか。 自分の行為の結果としてのフィードバックを受け、人は自分の行為を反省し、その反省を次の行為のために活かすことができる。それはフィードバックを正しく評価する耳、舌、眼があって、はじめて可能になるループです。 言い換えれば、それは自分が何を求めていて、何のために行為を行っているかがわからなければ、自分自身の行為さえ評価ができないということでもあります。 結果の評価ができなければ

  • 自分がいいと思うモノをつくれ!: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 ものづくりをする人がアンケート調査に頼ったり、ユーザーの意見を必要以上に気にするのをみて、たまにがっかりさせられることがあります。 それは完全に調査をする目的を誤解しています。 ユーザー中心だとか、人間中心だとかいいますが、別にそれはユーザーがどういうデザインを評価するかといった意見をきいて、ものづくりをしろなんていう話ではありません。「なんでもかんでもユーザーに聞けばよいってわけじゃない。」 それ以前に、ものづくりをする側が何をつくるのがいいと思うかという考えがなくてはお話になりません。それがないがゆえに、やたらとアンケートで人びとの声を聞きたがるし、ユーザーの評価を気にしすぎる。どっちがものづくりの主体なの?って疑問に思います。 他人の意見に左右される前に、自分がいいと

  • 冬休みの読書におすすめする16冊の本: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 今年もあとすこしですね。今年もいろんな楽しいに出会えて幸せです。その中から何冊かをご紹介。冬休みの読書選びの参考にでもしていただければ。おそらくここで紹介するは、他のブログのおすすめとはかぶらないでしょうし。 では、さっそく。 (文中の書籍名にあるリンクはそれぞれブログでの書評へのリンクです) 古代社会の構想力最初に紹介するのは、上田篤さんの『庭と日人』、土橋寛さんの『日語に探る古代信仰―フェティシズムから神道まで』、そして、白川静さんの『漢字―生い立ちとその背景』と『初期万葉論』の4冊。この4冊に共通するのが、古代の祭祀社会におけるマナイズム、言霊や甲骨文、古代歌謡に託した呪的力の考察を通じて、現代の演繹的発想が力をもつ確実性の世界とは異質な、不確実性に彩ら

  • 机のうえを整理できない人は頭のなかの整理もできないとはいうけれど: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 机のうえを整理できない人は、頭のなかの整理もできないとはいいますが・・・。 憧れの職業のあの人や、気になるあのアーティストは、いつもどのような環境で仕事をしているのだろう…?そんな些細な好奇心から、私達はこれまでPingMagに登場してくれた人々や友人・知人などランダムにこんなメールを送ってみた。「あなたの机を見せてもらえませんか?」。すると意外にも、かなりの反応が!日は2008年における日でのイギリス年「UK-JAPAN2008」に便乗しつつ、ダントツで返信の多かったイギリスと日で活躍するクリエイティブ業界の皆さんの協力を得ながら、「PingMagの机プロジェクト」と題して、様々な人の机を覗き見してみたいと思う。 これを見ると「整理」というのは、必ずしもモノがきちん

    tittea
    tittea 2008/03/11
  • その仕事に何が求められているかを明確にするためのスキルと方法: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 いろんな現場でいえることだと思いますが、なにか新しい仕事(プロジェクト)をはじめる際には、その仕事には何が求められているかをきちんと明示しておくことが大事だと思います。 ひとことでいえば要件定義です。 ただ、要件定義とひとことで名詞でいってしまうと、なぜそれが必要なのかが見えなくなります。機械的に要件定義と呼ばれているものを満たそうとする。要件定義をするにはそれなりに理由があるのですが、その理由のことなどは頭の片隅でも考えないまま、ただ要件定義と呼ばれる作業を機械的にこなすだけになったりします。それではダメです。 では、要件定義をする理由とはなんなのか? 1つには、多くの仕事がほかの大きな仕事の一部だったりするからです。 B2Bの業務委託型のビジネスから消費財の製造・販売ま

    tittea
    tittea 2008/03/02
  • 情報設計の重要性、わかってますか?: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 ひさしぶりにユーザビリティの話です。 ただし、最初に言っておきますが、Webの話じゃないのであしからず。 ユーザーインターフェイスのサイズと情報の構造化情報設計を行う際には、情報をその内容に応じて、階層構造化します。 この情報の構造化が意味をもつのは「生きていることの科学/郡司ペギオ-幸夫」でも書いたように、情報量(コンテンツ量/機能の種類など)とユーザーインターフェイスの物理的なサイズとの関係から「部分情報問題」が起こりえるからです。 このように問題を定義するならば、これからのインタフェースは「部分情報問題」になるといわざるをえない。なぜならば、インタフェースにかかわる情報はより複雑化して増大する傾向にあり、ユーザーがこれらの多くの知識を個々の機械に対して把握することは容

    tittea
    tittea 2008/02/14
  • 1