もうじき夏休み。子供に読書に親しんでほしいと願う保護者も多いだろう。そこで、プレジデントFamily編集部が20以上の有名校の校長に子供たちに薦める1冊を聞いた。今回は、国内屈指の難関大・学部に毎年たくさんの合格者を輩出している「開成・灘・渋渋編」。3人の校長が選んだ本は偶然にも“自然科学系”だった――。 日本の植物学の父と呼ばれる牧野富太郎博士(NHKの朝の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデル)は、灘にも縁がある方です。川崎先生という本校初代の生物の先生が博士の愛弟子で、昭和の初めに、校内にロックガーデン(岩石を配した庭園)をつくりました。牧野博士は、灘中で講演もされています。 牧野博士は、とにかく植物が好きで好きで、日本中の野山を歩き回って調査、研究をしました。ドラマでも、草木に埋もれて観察している様子が描かれています。 私も、子供の頃から自然観察が大好きで、今も植物や昆虫の生態