お月見の季節がやってきました。今年の「十五夜」は9月8日。普段は意識することが少ない月の美しさを、ゆっくり鑑賞してみませんか。 日本科学未来館(東京都江東区)の科学コミュニケーターで天文に詳しい本田隆行さんは、「科学的にみても秋は月見にぴったりな季節です」と話す。 理由は主に二つ。夏よりも気温が下がって空気中の水蒸気が少なくなり、澄んできれいに見えること。そして、季節ごとに変化する満月の位置が、観察しやすい高さになること。暑さが和らぎ、鑑賞しやすい気候なのもうれしい。 国立天文台の天文情報センターによると、今年の9月8日の月は、東京では午後5時15分に真東より少し南寄りに出る。地平線を0度、天頂を90度とすると、午後8時に南東に30度の高さにくる。午後11時8分に真南で48・7度と最も高くなり、翌9日午前5時9分に月の入りとなる。「ちょうど見やすい時間帯に、目線を少し上げる程度でまっすぐ見