矢板市の犬猫販売業者が犬猫をふん尿が放置されるなどした劣悪な環境で飼育し、衰弱させたなどとして、日本動物福祉協会(東京都品川区)は16日までに、動物愛護法違反(虐待の禁止)容疑でこの業者を矢板署に刑事告発し、署は受理、捜査を始めた。 告発状によると、この業者は、昨年12月から今年1月にかけて矢板市内の飼育施設で、犬12匹、猫7匹の計19匹に対し、ふん尿の処理や給餌、給水などの飼育管理を十分に行わず、皮膚病や重度の脱水状態などにさせ虐待した、とされる。19匹のうち、小型犬1匹は協会が保護してから8日後に衰弱死し、栄養失調による貧血と低血糖、低体温などが原因とみられる。 協会栃木支部によると、2006年ごろ、支部に「劣悪な環境で多数の犬猫が飼われている」との情報が入った。支部は、県動物愛護指導センターに対し、10回以上にわたって指導を要請してきたが、改善されなかったという。