ブックマーク / www.jst.go.jp (10)

  • 共同発表:トポロジカル絶縁体による4π周期の超伝導状態を世界で初めて観測

    ポイント 通常の基粒子とは異なる「マヨラナ粒子」の検証には、トポロジカル絶縁体と超伝導体を接合させた試料構造を用いることが有効ですが、取り扱いが難しくほとんど研究が進んでいませんでした。 今回、トポロジカル絶縁体と超伝導体の接合を検討するなかで、エネルギーがゼロとなる状態を持つアンドレーフ束縛状態の観測に世界で初めて成功しました。この結果は、理論予測されている「保護された超伝導状態」の生成に有望であり、マヨラナ粒子の実証へ繋がることが期待できます。 今後、マヨラナ粒子の実証実験やその制御法の開発をさらに進めることで、環境変化に対して極めて安定なトポロジカル量子コンピューターの開発へ応用が期待できます。 JST 国際科学技術共同研究推進事業(戦略的国際共同研究プログラム)の一環として、東京大学 大学院工学系研究科の樽茶 清悟 教授、理化学研究所(理研) 創発物性科学研究センターのラッセル・

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    tkysktmt 2016/01/24
    “この結果は、理論予測されている「保護された超伝導状態」の生成に有望であり、マヨラナ粒子の実証へ繋がることが期待”
  • 共同発表:霊長類の二次視覚野の情報処理を理論的に解明

    ポイント 脳の視覚野の1つである二次視覚野の性質を明確に説明できる理論モデルはなかった。 新たに理論モデルを構築したことで、目から入力された画像を統計的に学習し、輪郭や角を検出する複雑な情報処理能力を獲得している可能性が明らかになった。 視覚系の仕組みの全容理解につながり、人工知能技術などへの応用が期待される。 JST 戦略的創造研究推進事業において、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の細谷 晴夫 連携研究員らは、霊長類の二次視覚野の性質を説明できる理論モデルを構築することに成功しました。 霊長類の脳の視覚系注1)(目から入る映像の情報を処理する部位)には数多くの視覚野があり、そのうち一次視覚野はこれまでの研究で理解が大きく進んでいたものの、二次視覚野以降は、複雑さゆえに理解が遅れていました。 細谷連携研究員らは、霊長類の二次視覚野の性質を説明するための新たな理論モデルを構築し、

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    tkysktmt 2015/08/19
    “二次視覚野の性質を説明するための新たな理論モデルを構築し、「階層的スパース符号化モデル」と名付”
  • 共同発表:異なる古い記憶を人為的に組み合わせ、新しい記憶を作り出すことに成功

    ポイント 古い記憶同士が結びつき異なる新たな記憶が形成されるメカニズムは不明だった。 脳にある2つの古い記憶を人為的に活動させて、新しい記憶を作り出せることを示した。 さまざまな記憶情報を関連づけ、新たな意味を持つ記憶を形成するという高次の脳機能の解明につながることが期待できる。 JST 戦略的創造研究推進事業において、富山大学 大学院医学薬学研究部(医学)生化学講座の井ノ口 馨 教授らは、マウスを使い、脳に蓄えられている異なる2つの記憶を持つ細胞集団を人為的に活動させて、新たな記憶を作り出すことに成功しました。 「犬のように足が四で動く生き物は動物」、「カラスのように羽があり空を飛ぶ生き物も動物」といった記憶が関連づけられて、「動物とはこういったものだ」という記憶(知識)が形成されてきます。このように複数の記憶が連合注1)することで新しい意味を持った記憶が形成されますが、そのメカニズム

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    tkysktmt 2015/04/03
  • 共同発表:ヒトの協力行動における前頭前野の機能を解明~相手の期待と自身の行動の差(罪悪感)をシミュレート~

    ポイント 前頭前野が、相手の期待を裏切る程度である“罪悪感”を実現していることを証明 ヒトの協力行動において、新旧の脳領域が“罪悪感”と“不平等”という異なる機能を担う ヒトの社会の進化メカニズムや社会認知と深く関係する発達や精神疾患の理解に貢献 独立行政法人 情報通信研究機構(NICT、理事長:坂内 正夫)脳情報通信融合研究センター(CiNet)の春野 雅彦 主任研究員らは、従来、ヒトの協力行動において、自分の取り分を増やそうとする脳の活動を抑制するとされてきた前頭前野注1)が、相手の期待を裏切る程度である“罪悪感”注2)を表現するということを、機能的MRI(fMRI)実験と経頭蓋直流電流刺激注3)により証明しました。一方で、進化的に古い脳である扁桃体注4)では、相手と自分の取り分の差の大きさである“不平等”注5)が表現されていました。 今回、進化的に異なるこれらの脳部位が協力行動におけ

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    tkysktmt 2015/02/25
    扁桃体は不平等、前頭前野は罪悪感に関連ということらしい。微妙にピケティネタ拾ってるのがなんとも。
  • 共同発表:置換ベンゼンを意のままにつくる~世界初、完全非対称6置換アリールベンゼンの合成と単離~

    名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)、JST 戦略的創造研究推進事業 ERATO伊丹分子ナノカーボンプロジェクト、名古屋大学 大学院理学研究科の伊丹 健一郎 教授、山口 潤一郎 准教授、鈴木 真(大学院生)、瀬川 泰知 特任准教授は、置換ベンゼンを意のままにつくる新しい合成法を開発しました。破格の構造多様性をもつ多置換ベンゼンをプログラムされた様式で合成できる手法で、単純でありながらも長年未解決であった「多置換ベンゼン問題」に1つの解答を与えるものです。研究成果は、ネイチャー・ケミストリー誌のオンライン版で2015年1月27日(日時間)に公開されます。 <研究の背景と内容> ベンゼンは分子式C6H6をもつ六角形の有機分子であり、その構造の単純さと美しさ(亀の甲)から有機化学のシンボルと言われてきました。またベンゼンは、その多彩な機能と高い安定性のために、

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    tkysktmt 2015/01/27
    “これまで未解決であった「多置換ベンゼン問題」に1つの解答が示されました”
  • 共同発表:運動の記憶や学習を担う神経回路に必須なたんぱく質を発見~記憶障害や精神疾患の解明と治療法に道~

    ポイント 「記憶や学習の場」と考えられているシナプスの形成・維持・除去の仕組みは十分に解明されていなかった。 C1ql1というたんぱく質が記憶・学習機能に重要な神経回路の強化・維持に必須であることが分かった。 記憶障害や精神疾患の原因解明と治療法開発に役立つことが期待できる。 JST 戦略的創造研究推進事業において、慶應義塾大学 医学部 生理学教室の柚﨑 通介 教授と掛川 渉 専任講師らは、神経回路が選択的に形成・維持されるのに必須なたんぱく質を発見しました。 私たちの脳の中では、無数の神経細胞が「シナプス注1)」を介して互いに結合し、記憶・学習注2)に必要な神経回路を形成しています。近年、発達障害や精神疾患の原因の1つとしてシナプスを基盤とした神経回路の障害が疑われています。しかしシナプスがどのようにして形成、維持、あるいは除去されるのかについては、未解明な点が数多く残されています。

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    tkysktmt 2015/01/22
    “成熟後にC1ql1を除去すると、いったん形成されたシナプスが失われ、小脳神経回路による運動学習が著しく障害される”
  • 共同発表:磁気の流れ(スピン流)の増大原理を初めて解明~電子スピンを利用した省エネルギーデバイスの実現に一歩前進~

    ポイント 従来の電子デバイスの限界を突破する次世代省エネルギー電子技術の担い手として、磁気の流れ(スピン流)に関する研究が世界規模で進められてきた。 今回の研究によりスピン流の増大原理が初めて解明された。 スピン流を利用した新原理の省エネルギー・高機能デバイス開発に期待。 慶應義塾大学 理工学部の安藤 和也 専任講師らは、磁気の流れ「スピン流注1)」の増大原理を世界で初めて明らかにしました。 電子は電気と磁気両方の性質を併せ持っており、電気の流れである電流のみを利用してきた従来のエレクトロニクスに対し、磁気(スピン)の流れ「スピン流」を利用することで次世代の省エネルギーデバイスの実現を目指すスピントロニクスに関する研究が近年世界的規模で進められています。スピン流の示す最大の特徴は、電流を流さない絶縁体中でもマグノン注2)と呼ばれるスピンの波を利用できる点にあり、この性質を利用することで、電

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    tkysktmt 2014/12/15
    “特徴は、電流を流さない絶縁体中でもマグノン注2)と呼ばれるスピンの波を利用できる点にあり、この性質を利用することで、電流だけでは実現不可能であった新原理のデバイスを生み出せると期待”
  • 共同発表:「病は気から」の根拠を実験的に証明 交感神経による免疫制御のメカニズムの一端を明らかに

    大阪大学 免疫学フロンティア研究センターの鈴木 一博 准教授らの研究グループは、交感神経から分泌される神経伝達物質ノルアドレナリンが、β2アドレナリン受容体注1)を介してリンパ球の体内動態注2)を制御する仕組みを分子レベルで解明し、このメカニズムが炎症性疾患の病態にも関わることを突き止めました(図6)。今回の研究によって、交感神経が免疫を調節する分子メカニズムの一端が明らかになりました。 研究は、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 研究領域:「炎症の慢性化機構の解明と制御」(研究総括:高津 聖志 富山県薬事研究所 所長)、研究課題名:「慢性炎症における免疫細胞動態の神経性制御機構の解明」、研究者:鈴木 一博(大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 准教授)の一環として行われました。 研究成果は、2014年11月25日(米国東部時間)に米国科学誌「The 

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    tkysktmt 2014/11/25
    “、交感神経から分泌される神経伝達物質ノルアドレナリンが、β2アドレナリン受容体注1)を介してリンパ球の体内動態注2)を制御する”
  • 共同発表:軟骨再生の意外なメカニズムを発見~再生医療応用へ光~

    横浜市立大学 大学院医学研究科 臓器再生医学 武部 貴則 准教授、同 谷口 英樹 教授、神奈川県立こども医療センター 形成外科 小林 眞司 部長らの研究グループは、ヒトの耳介より採取した軟骨前駆細胞から、従来全く着目されていなかったアイデアで、ヒト軟骨を効率的に再生する手法を開発しました。 研究では、まず、成体では血管のない単純な組織である軟骨においても、発生や再生の初期段階では血管が一時的に存在することを見出しました。さらに、以前研究グループが世界で初めて同定したヒト軟骨前駆細胞と、臍帯より分離した血管内皮細胞を組み合わせて、血管様構造を有する立体組織を自律的に誘導することの可能な革新的な三次元共培養法の確立に成功しました。法によって生み出された立体組織は、免疫不全マウスの生体内に移植することで一時的な血管化が再現され、飛躍的な効率でヒト軟骨へと成熟することが示されました(図1)。

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    tkysktmt 2014/09/10
    “成体では血管のない単純な組織である軟骨においても、発生や再生の初期段階では血管が一時的に存在することを見出しました”
  • 共同発表:空中に3D映像を投影する裸眼3Dディスプレイを開発

    ポイント 3D映像が空中に投影される裸眼3Dディスプレイ「HaptoMIRAGE(ハプト ミラージュ)」を開発。 今回開発したディスプレイでは、複数のユーザーが同時にそれぞれの立ち位置から適切な3D映像を閲覧可能。3D映像を中心として約150度の広い視野角を実現。 直接手で触れる、空中に絵を描くなど3D映像との直接的な接触体験が可能となり、博物館展示、電子看板(デジタルサイネージ)、業務用ゲーム機械(アーケードゲーム)などさまざまな応用が期待される。 JST 戦略的創造研究推進事業の一環として、慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科の舘 暲(タチ ススム)特別招聘教授、南澤 孝太 准教授らは、複数のユーザーが同時に裸眼で観察可能な3D映像を空中に投影できる3Dディスプレイ「HaptoMIRAGE」を開発しました。3D映像は現実の環境に重ね合わせて表示され、ユーザーは特殊な眼鏡を掛けるこ

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    tkysktmt 2014/09/02
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