花の便りも北上中。とはいえ、まだ肌寒く感じる日も多い。そんなときに覚えておきたい、ホット・カクテルがある。その名は、ホット・バタード・ラム。ラム酒を熱湯で割り、砂糖とバターを加えたもので、クローブやシナモンで風味づけすることも。クラシックなカクテルで、日本の卵酒のように、欧米では風邪気味のときに飲むカクテルとしても親しまれているとか。 ダーク・ラムの甘い香りと、バターの芳香が重なり、口に含めば、砂糖の甘さとバターのまろやかさがアルコールを優しく包み込む。飲むうちに、体は芯からポカポカだ。バーでは、シガーを吸う人にもお薦めだという。喉のいがらっぽさを、バターの脂肪分がマイルドにしてくれるからだ。「昔ながらのつくり方でも十分おいしいのですが、もっとマイルドでコクがあって、バター感を味わえるレシピがあります」と言うのは、六本木のバー「ネプラスウルトラ」の店長、伊藤学さん。それはまるで、お菓子づく