今回は「当たり判定」をテーマにして、ゲームにおける「衝突」について学びます。10万ポリゴンの3Dモデル同士が衝突するとき、合計20万ポリゴンの衝突判定を1つずつ行うのは現実的ではありません。離散的に時間が進むゲームという存在に対して、最もベストな当たり判定の仕組みはどういったものでしょうか?キャラクターや敵、アイテムを「直方体の箱」に見立てて処理を行うAABB、OBBの概念を、イラスト付きで解説します。 TEXT / 西川 善司 EDIT / 神山 大輝 前回はゲームにおける「時間進行」についてお話ししました。ゲーム内の時間は、現実世界の連続的な進行とは異なり、離散的なもので、一瞬一瞬が“飛び飛び”な「デジタルなもの」なのでした。 そしてデジタルな時間進行こそが、フレームレートと深い関係性であることにも触れました。ゲーム内の時間進行の“飛び飛び”具合と、キャラクターやオブジェクトの速度の関